8月12・13 日の2日間、晴れ渡る夏空のもとで書籍の虫干しを行いました。
虫除け・カビ除けの目的で、書籍のページを1枚1枚めくり、紙が含んだ湿気を飛ばします。
前鳥神社の主祭神 菟道稚郎子命(うぢのわきいらつこのみこと)さまが日本で初めて漢籍(漢字で書かれた書物)を学ばれたことに因み、当神社には数百冊の漢籍が奉納されています。
漢籍を蔵する奨学神社
所蔵するのは主にご祭神が学ばれた千字文(千の漢字を使って作られた文章)と論語を始めとした四書五経(ししょごきょう)、そしてその解釈書です。
様々な千字文
五経とは易経・詩経・書経・春秋・礼記を併せて称したもので、儒教の中で最も重要な教典です。これだけ膨大な量を所蔵する神社は前鳥神社だけかもしれません。
所蔵する漢籍(一部)
日本でも古くから知識層の教養として盛んに学ばれた四書五経ですが、本場中国では四書が「科挙(かきょ)」 という試験の科目になっていました。
科挙は官僚に採用されるための試験で、合格すれば政府中枢に入れるとあって、個人の将来だけでなく一族の盛衰をかけた一大事でもありました。
現代の日本の諸試験はこれほど熾烈ではありませんが、大きなプレッシャーを感じている学生の方も多いかと思います。
夏本番、受験勉強・就職活動をされている皆さまが、気負いなくのびのびと自分の力を出し切れることをお祈りしております。
学ぶ人、応援します 前鳥神社